ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
コラム「暖流」

「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。

京風ロハスな暮らし

コラムニスト 木下明美
 昨春からロサンゼルスに住む京女のはるちゃんですが、「日本の方が環境に対するいろいろな取り組みはアメリカよりも先んじているし、『もったいない』という言葉からも表されるように、自然との共存の精神も持っているように思います。もっと自信を持っていろいろと先導していけるのではないかしら、とも思います」とブログに書いているのを先日、発見しました。アメリカ人は京都議定書なんて、ほとんど知らないのでしょうね。京都では小中学校でもしっかり教えているというのに、困ったものです。
 「21世紀は環境・生活・エネルギー等、いろいろな分野で持続可能なライフスタイルの見直しが迫られ、私の健康=地球の健康も共に大切したい」というLOHAS(ロハス)。この米国生まれのコンセプトを日本に初めて紹介した大和田順子さんの『日本をロハスに変える30の方法』(講談社)を読んでみました。
 何のことはない、わが暮らしそのものではないですか!
 わたくしは、クーラーなしの大正期に建った家に住み、ダイエット志向の食生活で、天然素材を身にまとう着物をこよなく愛し、自然と折り合いをつけながら、知恵と工夫とおしゃれ心で楽しむ衣食住。阪神大震災直後から始めたネットライフは、国内外のメル友とつながる現代的な暮らし。
 五歳の孫は肉食ザウルスなのだそうですが、ばあばは草食ザウルスです。今朝も「お野菜どうですか?」と、西賀茂から軽トラックで長年やって来る農家のおかみさんの声。東京だとそれはもう京野菜さまというようなお値段になっているのに、私は産直を週2回もいただけるような京都の日常をお伝えしたくって、ブログ「京風ロハス倶楽部」を開設してしまいました。

きのした あけみ氏 1946年京都府生まれ。大阪女子大国文学科卒業。本の情報誌「ウイメンズブックス」初代編集長を経て、現在はコラムニスト・ジャーナリストとして活躍中。著書に「女の言葉が男を変える」など。