京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
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●コラム「暖流」
「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。
ばっちゃの子育て十カ条
子一人ひとりの全面発達には遅速があり、子の行動は子と周りの生活環境の相互作用である。子育てとは、脳科学者の言う早寝早起き・朝ご飯・運動・労働・読書の習慣化を基に、子の生体リズムに基づいた生活リズムを獲得させるための介護と心得、そのための十カ条を提案する。
- 結婚する男女は、性機能(男女和合でむつみ楽しむ)と生殖機能を分けて考えよ。親の責務は受精から発生し、妊娠中は子が親と母国語を認知できるよう声かけをして慈しむ。
- 子の出生に父が立ち会い、父母の笑顔で迎えること。父母に3年間の育児休暇を設け、交代で在宅できる支援をする。
- 子が父母を親として認知するまで笑顔と会話のアイコンタクトでスキンシップに努め、何に興味があるかを見極めて伸ばす。
- 何でも食べる子に育てる。嫌いな食物が薬。偏りは生活習慣病をつくるので、子が義務教育終了までに健康な食事の自炊ができる子にはぐくむ。
- 子がつねに両手両足を使って動いて歩き、健康な脳になるようはぐくむ。
- 子が人の好き嫌いをせず、オープンマインドで行動できるようはぐくむ。
- オムツ外しは1〜2歳の夏までに排尿サイクルを調べ、その時間前にトイレに誘導し、成功をほめてはぐくむ。
- 入浴後、子が丁寧に陰部・両手・両足の指間・へそ・耳をふく習慣をつける。0歳児の両下肢は、平行に屈伸運動をしてO脚・X脚を防ぐ。
- 子が笑顔で世界共通の4基本用語(出会い・別れ・感謝・謝罪のことば)とねぎらいのあいさつができるようはぐくむ。
- 子が就学までにやっていい事とやっていけない事を体得させ、自律と生活機能の自立の目途が立つまで親の責務と心得る。ご近所の住民や企業・行政機関は、子が社会の一員として成育できるよう協働する責務がある。先輩は日常的に生活の知恵を手渡しして、明るい社会をめざそう。
にわ・くにこ氏
看護師、ケアマネジャーを経て2009年まで佛教大教授(社会福祉方法論)名古屋市出身。72歳。
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