ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。

ふくしナウ

「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。

地域包括支援センター

高齢者相談 プロが連携



 「地域包括支援センター」は、介護保険法に基づき、市町村が設置している公的な高齢者の総合相談窓口です。京都市では、社会福祉法人などに委託し、市民の皆様に身近な市内61カ所(各区・支所に2〜8カ所)に設置しており、より多くの皆様に知っていただこうと、公募により「高齢サポート」という愛称をつけています。

 地域包括支援センターには、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員など専門の資格を持つ職員を配置しており、高齢者ご本人やご家族の方、近隣にお住まいの方からの介護に関する相談や心配事、悩み事をはじめ、福祉、健康、医療などさまざまな相談に応じています。


介護や悩み事などの相談にのるセンター職員
 また、相談だけではなく、介護予防や認知症高齢者の方への支援、医療と介護の連携のしくみづくりなど、さまざまな課題にも取り組んでいます。さらに、京都市独自の取り組みとして、一人暮らしの高齢者のお宅を訪問し、一人一人の日常生活の困り事、悩み事をお聞きするとともに、ご希望に応じて、地域の見守り役として活動される民生委員・児童委員などによる日頃の見守りにおつなぎしています。

 こうした取り組みに加え、地域包括支援センターでは、高齢者の方が、できる限り、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、民生委員・児童委員や社会福祉協議会、医療機関、介護サービス事業者などさまざまな関係機関と連携して、地域ぐるみで助け合い、支え合うまちづくりを進めています。

 こうした地域の関係機関が連携し、高齢者の生活を支えるネットワークのことを「地域包括ケアシステム」と呼んでいます。京都市では「京都市版地域包括ケアシステム」として、地域包括支援センターが中核となり、京都ならではの「地域力」を生かした、学区単位のきめ細かな取り組みを進めています。

 今後、日本ではますます高齢化が進み、平成37年(2025年)には、65歳以上の人口が全体の3割を超えると推計されており、地域包括支援センターが担う役割は一層重要になっていくものと考えています。

 「介護のことで悩みがある」「いつまでも住み慣れた地域で健康に暮らしたい」など、高齢者に関するお悩みやご相談があれば、地域包括支援センターでは、皆様の意向をうかがいながら、地域のネットワークを生かして、一人一人にあったサポートを行っていきますので、是非、お気軽にご連絡ください。

(京都市保健福祉局健康長寿のまち・京都推進室健康長寿企画課)