ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。

ふくしナウ

「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。

介護福祉士

利用者に寄り添って



 介護福祉士は、介護・福祉分野の国家資格です。


「介護福祉士リーダーのスキルアップを図る」ための研修会
 介護福祉士の仕事は、利用者の生活を支えることです。生活とは、起きて、ご飯を食べて、トイレに行って、お風呂に入って、寝ることなど生きていくための活動ですが、今日は、どこに出かけよう、誰と会おう、何を着よう、何を食べようと考え、選ぶことも生活としてとらえます。人にはさまざまな感情や思いがあり、介護福祉士にも同じ人なので感情や思いがあります。お互いがお互いを必要とし支え合い、利用者ひとりひとりの生き方や暮らし方を大切にし、その人らしい生活を継続できるように支援しているのが介護福祉士です。

 今までどのように暮らしてきたのか、何を大切に思っているのかを確認しながら、その人らしい毎日を過ごしていただくには、どのような支援が必要なのか考え、実践しています。ひとりの人の日々の生活を支えるには、さまざまな専門職の方がかかわっていますので、多職種との連携も必要になります。利用者や家族の相談にも対応し、精神的に支えることも大切なことです。生活の場である地域にも目を向け、安心して暮らすことができる地域社会を作るには、何が必要か考え、発信します。また、毎日の生活をチームで支えていることから、チームをまとめる力も必要になってきます。このように生活を支えるには、幅広い知識や技術、役割が求められています。

 介護福祉士の職能団体である公益社団法人日本介護福祉士会では、継続して学べる生涯研修制度として「介護福祉士基本研修」「ファーストステップ研修」「認定介護福祉士養成研修」と段階的な研修があります。認定介護福祉士とは、多様な利用者、さまざまな生活環境、サービス提供形態などに対応して、より質の高い介護実践やマネジメント、介護と医療など多職種との連携、地域包括ケアに対応するための考え方や知識、技術などを認定介護福祉士養成研修で修得した介護福祉士のことです。

 京都府介護福祉士会においても、介護を必要とする国民やその家族が、心豊かに安心して生活することができる福祉社会づくりをめざし、暮らしを支える最も身近な介護の専門職として、利用者ひとりひとりのニーズに応えられるよう、生涯研修を通して後輩を指導し、技術を高めさせながら介護チームをまとめるリーダーとしての介護福祉士の育成に取り組んでいるところです。

(一般社団法人京都府介護福祉士会事務局)