ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。

ふくしナウ

「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。

京都認知症総合センター

地域での生活を支える



 認知症は、誰でもかかる可能性のある、身近な病気です。高齢化が進む中、認知症の方は、京都府内で10万人を超え、2025年には約16万人になると見込まれています。

 府では、認知症になっても、住み慣れた地域で安心して暮らせる社会を実現するため、今年の3月、宇治市内に「京都認知症総合センター」をオープンしました。

 このセンターの特徴は、「医療支援」「初期支援」「在宅支援」「施設入所サービス」の四つの機能を備え、認知症の初期から重度まで、なじみの場所でなじみのスタッフから継続した支援を受けられることです。

 クリニック(もの忘れ外来)では、専門の医師が、認知症の診断やその後の診療を一貫して行います。

 常設型認知症カフェでは、認知症の方の受容支援(※)や社会参加・生きがいづくりを支援するとともに、希望に応じて音楽療法や回想法などのプログラムを受けることができます。また、多目的室やキッチンなどを備え、認知症の当事者や支援者の交流・活動の場として利用できます。

 今後、このセンターを「認知症にやさしいまちづくり」の拠点として、地域で活躍する認知症サポーターや他の認知症カフェと連携して、認知症の当事者を支える仕組みをつくっていきます。

 また、今月中旬には、認知症ケアを行う複合施設「認知症ケアセンター」を精華町内にオープンする予定で、今後も、府内の各地域に広めていきたいと考えています。



 認知症は、他の病気と同じように、早期受診・早期対応が非常に大切です。「認知症かも…」と思ったら、一人で抱え込まず、かかりつけ医や認知症コールセンター(無料相談)にご相談ください。

 京都認知症総合センター(運営・社会福祉法人悠仁福祉会0774(25)2577(月〜土)▽京都府認知症コールセンター0120(294)677(月〜金・午前10時〜午後3時)▽京都府若年性認知症コールセンター0120(134)807(月〜金・午前10時〜午後3時)▽きょうと認知症あんしんナビ(情報ポータル)http://www.kyoto-ninchisho.org/

(※)認知症になったことを受け入れ、今後の生活等を前向きに考えていけるよう、精神的なサポートなどを行うこと。
(京都府高齢者支援課)