京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
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●ふくしナウ
「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。 臨床心理士あらゆる人の心を支援
たとえば、児童相談所では心理判定員として子どもたちの心の状態を心理学的に判断し、援助方針を医師や児童福祉司とともに検討していき、子どもたちの健康な育ちを促進する働きかけや安心して身の回りのことに取り組んでいくことができる心のエネルギーを回復するお手伝いをしています。 直接福祉に関わるものとしてはこの他に児童養護施設での心理職としても心理的な課題を抱えた個々の子どもの相談支援に当たっています。 医療の領域では、精神科、心療内科は当然ですが、他に小児科、産婦人科、緩和ケアなどで、さまざまな病にかかり、生活に困難を抱える人たちの心理的サポートをしています。病気を抱えていても人生を充実したもの、自分らしいものにしていくことが可能であるとの信念をもって病とともに生きる工夫を共に探っています。 また教育の現場でも京都府、京都市の公立の高校、中学校や小学校に配置されているスクールカウンセラーとして、不適応を起こしている子どもたち一人一人がそれぞれの力に見合った学びを十二分に受け、安心して学校生活を楽しめるようにカウンセリング活動を行っていますし、もう少し年齢の幼い幼稚園にもキンダーカウンセラーとして心理の視点からのアドバイスをご両親や幼稚園の先生方に提供しています。 他にも、犯罪被害に遭われた方々の心のケア、自然災害などの被災によって生活の安心感を失われた方々への心のケア、さらには自殺予防などにも関わっています。 臨床心理士は設立30周年を迎えた公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会がその資格の審査をし、心理査定、心理面接、地域支援、こころの問題の研究を4本柱に、5年ごとの資格更新制度が設けられています。日々、自身の心理臨床能力の向上に努め、「臨床心理士倫理綱領」にしたがって安定した人格性の維持に努め、京都に暮らす人の心の支援の一端をしっかりと担おうとしています。 京都府下ではおよそ1250人の臨床心理士がさまざまな領域で活動しています。 (京都府臨床心理士会会長 濱野清志)
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