ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
ともに生きる

京都新聞福祉活動支援

タブレット 可能性広げ
多世代交流 継続に一助
昨年度は32団体に600万円贈る(2019/11/12)



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作業の合間にタブレットを楽しむ利用者たち(京都市伏見区)
 京都と滋賀の福祉団体や施設の活動を助成する「京都新聞福祉活動支援」で、京都新聞社会福祉事業団は2018年度に32団体、総額約600万円を助成した。障害のある人の生活介護事業所での支援機器や地域交流カフェの食材、光熱費に充てられるなど活用されており、2団体を取材した。


 同事業団設立時から実施しており、現在は運営(上限1件50万円)設備(同100万円)の2部門を設けている。本年度は設立55周年を記念し別枠で活動用車両を贈呈する「福祉号」事業を実施している。
 前年度に設備部門で助成を受けたきずな福祉会(京都市伏見区)は、知的障害のある11人の利用者の生活介護事業に取り組んでいる。タブレット3台を助成金で導入し、利用者が動画サイトやゲームを楽しんだり、音楽を聴いて一緒に歌ったり、思い思いに利用している。「訓練につながり、発語のない人や障害の重い利用者の可能性が広がるツール。大変ありがたい」と橋本岳樹施設長(43)。

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多世代が集うハピネスのカフェ(南区)
 運営部門で助成を受けたハピネス(南区)は、月に2回開催する子ども食堂の食材費に充てるほか、開催費を捻出するために開店したカフェの食材費や光熱費に活用している。カフェは、地域のお年寄りが集まったり、里親サロンなどのイベントが開かれたり、多世代交流の拠点として利用されている。代表の宇野明香さん(38)は「カフェを通じて福祉やボランティアに関心を寄せてもらえてうれしい。いろいろな人の力で子ども食堂を続けられている」と話す。

 このほか、運営部門では障害者アートを支援する団体や買い物が困難な地域で暮らす高齢者への移動支援を行う団体などに、設備部門では障害者就労移行施設での送迎車両の購入費用などに助成した。


 記事中の2団体を除く助成団体は次の通り。

【運営】
宇治おもちゃ病院(宇治市)、京都精神障害者フットサルクラブ(同市)、病気が気になるお子さんとママ向けサークル「すまいるりんぐ」(木津川市)、パーキンソン病支援センター(八幡市)、京都ピアノとうたの音楽ひろば(北区)、京都府自閉症協会(上京区)、AtーKyoto(同区)、わいわい広場(中京区)、京都府網膜色素変性症協会(同区)、京都府避難者支援プラットフォーム(下京区)、内部被曝から子どもを守る会・関西(左京区)、今熊野生活支援あしの会(東山区)、天才アートKYOTO 新道アトリエ(同区)、京都YMCA長岡こおろぎ(西京区)、ジョイント西京視覚障害者ボランティア (同区)、さぽーと紡(伏見区)、うつくしま☆ふくしまin京都―避難者と支援者のネットワーク(同区)、しもづ♥ほっとサロン友の会同区)、JDDnet滋賀(大津市)

【設備】
デイセンター宇治作業所(宇治市)、チェリー工房(城陽市)、レガート花の駅 (北区)、シェアハウス小松原の家(上京区)、デイセンターHEROES(同区)、あすへのとびら(中京区)、就労継続支援事業所あむりた(同区)、白百合会(同区)、ウェル・クラフト(南区)、ツナガリの福祉所(左京区)、助けあいグループりぼん(東山区)