ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
ともに生きる

京都新聞歳末ふれあい募金

個人や企業や団体
善意寄せ社会のために(2019/11/25)


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12月に募金活動に取り組む生徒会役員ら(京都市中京区・洛陽総合高)
 京都新聞社会福祉事業団は、恒例の「歳末ふれあい募金」を12月2日から27日まで受け付ける。毎年多くの個人のほか、学校や企業、慈善団体、地元の金融機関、宗教団体などから寄せられ、高齢者や子どもための事業、障害のある人の自立支援事業などに役立てられている。景気の先行き懸念などの影響で、近年は長期減少傾向にあり、これまで通りの事業を実施するため、協力を呼びかけている。

 募金は1965年から始まり、今年で55年目。2018年度の募金件数は前年度比2・1%増の1325件と微増したが、期間中に、京都府豪雨・西日本豪雨・北海道地震救援金を受け付けていたこともあり、募金額は同7・5%減の2732万6718円だった。

 京都市中京区の洛陽総合高校は、毎年募金活動に取り組み、同事業団に寄せている。生徒会の活動のほか、学年やクラスごとに集めたり、文化祭のバザーの売り上げの一部を募金に回したり、生徒や教員が協力し、学校をあげて活動に取り組んでいる。

 生徒会は、役員が募金箱を持って教室を回っており、積極的にお金を入れてくれる生徒が多いという。生徒会長の岡平佳樹さん(16)は、「自分もこれまでいろいろな人に支えられてここまで成長したと思うので、恩返ししたい。被災した人への支援などにも使ってもらえれば」と話す。

2日から受け付け、税優遇も


 集まった寄付金は、1人暮らしのお年寄りら高齢者世帯にお弁当を届ける配食サービス支援をはじめ、福祉施設や団体への運営助成、設備品の支援のほか、在宅訪問介護などを行う団体を通じての介護用品の貸し出しなどに役立てている。また、障害のある人たちの就労支援や工賃増の実現、災害見舞金など、年間を通じて地域福祉の充実のために幅広く活用している。

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お年寄りらに配るお弁当をつくる「ほのぼの会」のメンバー(木津川市・山城保健センター)
 高齢者世帯への配食サービスの活動に取り組んでいる木津川市のボランティアグループ「ほのぼの会」は、同事業団から年始にお米券の提供を受けている。グループは毎週水曜に夕食の弁当を作り、約70食を自己負担300円で配食している。メンバーの古川カズさん(74)は「買い物にも行けない人が多く、利用がどんどん増えているので助かっています。皆さんが喜んで食べてくれてはると聞くので、活動にもやりがいを感じている」と話す。

 募金は、同事業団や京都新聞滋賀本社、最寄りの支社・総支局、京都新聞販売所に持参するか、現金書留、金融機関から送金する。所得税額の控除など税優遇が受けられる。

 問い合わせは同事業団 075(241)6186
(フリーライター・小坂綾子)