京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
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●広がる 地域の輪 認定NPO法人「リボーン・京都」難民救援 物より技術を送ろう
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救援の着物は今も全国から送られて来る。作業室で、着物や帯を仕分け、洗いや裁断の準備をするリボーン・京都のメンバー(京都市中京区) |
難民救援の衣類に混じった古い着物(和服)が、途上国の貧しい若者たちに経済的自立の足場をつくり、将来への希望を与える懸け橋になるとは。「リボーン・京都」のメンバーたちも、当初は想像していなかったという。
カンボジアで大量の難民が出た1970年代後半、京都では民間有志によるカンボジア難民救援会(現・日本国際民間協力会=NICCO)が発足。そこで慈善バザーなどを担当した「お仕事会」が、「リボーン・京都」の前身に当たる。
「タイ国境に押し寄せた難民の困窮ぶりを聞き、薬や食料を届けました。苦しかった戦中の体験を思い出し、じっとしておれませんでした」。理事長の小玉昌代さん(80)は、NICCOの創立に加わり街頭募金にも何度か立っていた。
衣料支援のため全国に古着の提供を呼びかけると、届いた中にいつも着物が混じっている。「利用法は?」と思案するうち、ボランティアの女性デザイナーが、ほどいた生地を洋服に仕立て直す方法を提案した。裁縫にたけたメンバーたちが腕を振るい、よみがえり着物(リボーンウェア)としてバザーなどで販売。売り上げを救援費に充てた。
ある時、現地に国連からミシンが届いていることがわかり、「ただ衣料を送るより、着物を仕立て直す洋裁技術を教えよう」と話が進んだ。小玉さんらがタイ国境へ飛び、ブルーテントの小屋で洋裁を指導。製品の完成レベルに応じて奨励金を支払う制度をつくると、難民たちの目の色が変わった。
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現地スタッフの指導を受け、洋裁に励むルワンダの訓練生 |