お楽しみ情報
京滋のくつろぎスポットをご紹介します。京都滋賀にある素敵なスポットがあれば、ぜひ情報をお寄せ下さい。

お弁当持参でほっこりと
松尾橋かいわいから、嵐山の渡月橋へ(07/04/17)

文・北浦加代子

嵐山

四季を彩る京都・松尾から嵐山かいわい。
今回は、阪急松尾駅で下車し、嵐山東公園をたずねてみました。
取材時はサクラが満開でしたが、これからのシーズンは、葉桜が圧巻です。
お弁当を持参して、ぜひどうぞ。

地図はこちらをご覧ください。
今回の経路は、阪急松尾駅からサイクリングロードを通って、嵐山駅までの散歩コースです。

●桂川沿いの爽快散策。

阪急松尾駅で降りると、目前に大きな鳥居が見える「松尾大社」があります。ここは、701年(大宝元)に秦氏が創建したと伝えられる京都最古の神社。室町時代以降は、お酒の神として信仰を集め、境内には、こもかぶりの酒樽がたくさん奉納されています。
また、関西随一の山吹の名所で、今の時期はサクラとともに、約3000株もの山吹が見頃を迎え、訪れる人の目を魅了しています。

松尾橋を東に渡り、四条通りを10分ほど歩くと、北側には梅が美しい神社と「またげ石」で有名な「梅宮大社(うめのみやたいしゃ)」にたどり着きます。この「またげ石」は、神域の奥、本殿の横に鎮座する神秘的な石で、またぐと子宝に恵まれるといわれ、たくさんのご夫婦が訪れるようです。
また、花菖蒲や椿、牡丹、あじさいなど、四季折々に楽しませてくれる境内の神苑(大人500円)も人気のスポットになっています。


嵐山東公園

●季節感たっぶり!  憩いの嵐山東公園。

ふたたび松尾橋西詰めにもどり、川沿いのサイクリングロードから、憩いの広場・嵐山東公園に向かいます。このあたりは、嵐山や保津川から吹く風がとても心地よく、サイクリングや散歩には絶好のロケーションになっています。

大悲山山中に源を発した保津川は、嵐山付近から大堰川、渡月橋からこの公園付近には桂川と名前を変え、淀川に合流していきます。

公園 公園内には、マツやサクラ、カエデなどの美しい木々が生い茂り、散歩を楽しむ高齢者の方々や、保育士に連れられて散歩を楽しむ園児たち、植物を撮るカメラマンや、ジョギングを楽しむ人々など、おおらかな景観と素朴な雰囲気が、訪れる人の心をなごませてくれます。

これからは、ますます深緑が美しくなってくる季節。
仲間を誘って、お弁当持参で出かけてみては、いかがでしょう。


トイレ

●桂川サイクリングロードを歩いて嵐山へ。

嵐山東公園沿いのサイクリングロードには、車いすで入れるトイレも完備されており、隣接した中学校からは、クラブ活動に勤しむ元気な子どもたちの声が聞こえ、思わず和んでしまうほど、平和な風景が広がっています。

そして、そこからさらに10分ほど歩くと、渡月橋近くの嵐山公園中之島にたどり着きます。 観光客はもちろん、ゆったりと釣り糸をたれる人の姿も多く見受けられ、川を行き交う保津川下りの観光船や屋形船、そしてサクラ色と深緑に染まった山肌が川面に映り、息を呑むほどの絶景に出会えます。

虚空蔵法輪寺 渡月橋を背に、来た道を戻り、虚空蔵法輪寺経由で阪急嵐山駅へ進みます。

嵐山の中腹にある「虚空蔵法輪寺」は、古来より、数え年13歳に成長した子どもたちが、成人の儀礼として参拝する「十三まいり」で知られるお寺。
厄難を払い、智恵を授けてもらうため、奈良や大阪など遠方からも多くの子どもたちが訪れます。

Cafe RANZAN 阪急嵐山駅前にたどり着くと、すぐ近くに、炭焼きコーヒーがおいしい「Cafe RANZAN」があり、駅を左に細い道を行くと、一見お蕎麦屋さんのように見える暖簾がかかった「嵐山ハイブリッド美術館」があります。和風民家風の珍しい美術館だったので、少し覗いてみることに──。


●嵐山駅で、ユニークな美術館を発見。

ここは、築70年の日本家屋を芸術家のオーナーが改築し、2003年3月にオープンしたという美術館。

館内には、オーナーの榎本さんご兄弟の躍動感あふれる作品が数多く展示されており、反戦や核兵器廃絶を題材に自然環境や命の尊さを伝えたり、黒人文化を軸に人間の内面世界を表現したという作品が並べられていました。民家と言うこともあり、気取らず、のんびりとくつろげる空間でした。美術館

毎月第2木曜日19:00〜20:00には、バイオリンとグランドピアノによるミニライブ(入館料\300、1・7・8月は休み、日本茶サービス有り)が開催されるそうで、ご近所の方々も時々覗きに来られるようです。

この日はオーナーはご不在でしたが、奥様は「ご縁あって、この民家をお借りすることができ、とても感謝しています。人と人との繋がりを大切に、これからもたくさんの出逢いに期待したいですね。近くに来られたら、またお気軽にどうぞ」と、笑顔で見送ってくれました。

美術館 館内にはギャラリーの他に「きもの愛好くらぶ遊月(ゆふづき)」という、きものレンタルができるショップ(小物や履物、着付けも含めたきもの一式・3000円)もあるので、晴れた日は、きもの姿で嵐山を楽しんでみるのも素敵です。

奥様との話の中に登場してきたトラベルライターのYさんや、ライブに訪れるバイオリン奏者は、偶然ですが私と顔見知りの方々で、奥様もびっくりされていました。人との出逢いって不思議で、おもしろいですね。
長時間、取材に応じてくださり、本当にありがとうございました。

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