お楽しみ情報
京滋のくつろぎスポットをご紹介します。京都滋賀にある素敵なスポットがあれば、ぜひ情報をお寄せ下さい。

雨が楽しくなる花紀行 守山をたずねて(09/06/23)

文・写真 北浦加代子

アジサイ
満開のアジサイの園で

琵琶湖の西と東を結ぶ琵琶湖大橋。
その南端に位置する守山市には
四季折々の花スポットが数多く点在しています。
今回は雨の日でも楽しめる「もりやま芦刈園」をたずねてみました。

地図はこちら、入園料はこちらをご覧ください。

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のどかなひとときが楽しめる園内

色とりどりに咲く
世界のアジサイに魅せられて

田植えが終わった頃の守山は、まるで広大な敷地にグリーンのじゅうたんが敷き詰められたよう。

特に雨上がりは空気も澄み、思わず深呼吸したくなるほど。心も体も解放されるひととき…。

耳をすませば、軽やかに歌う野鳥たちの声や、ケロケロとかわいい声で合掌をするカエルたち。
時折、重低音を響かせる食用ガエルの声も、ゆったりとした時の流れを感じさせてくれます。

今回は、初夏の花・アジサイを愛でようと、「もりやま芦刈園」に直行しました。

熱心に観察スケッチをする小学生たち
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“花火”と名づけられたアジサイ
吸い込まれそうになるほど美しいブルー
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ベンチが置かれ、ゆっくりと観賞できる園内

ここは、日本のアジサイ50品種5000株と西洋のアジサイ50品種5000株とが植栽された自然公園。

この時期は観賞に訪れる人も多く、特に高齢のご夫妻の姿が目に着きます。仲良く手や腕を組みながらアジサイを愛でる様は、なんだかとてもうらやましく、ほほえましい光景です。

園内を巡っていくと“こんなに種類があったんだ”と、あちらこちらで声が飛び交います。
同感しながら足を進めると、珍しい花に出会いました。その名も「花火」。星のきらめく夜空に、白い花火があがったようなかわいらしい花姿です。

また他にも、ただそこにあるだけで華やかな気持ちにさせてくれる「ダンスパーティー」や、エレガントな名前の「ラ・フランス」など、見たこともないアジサイの名前と花姿が楽しめます。

管理をしていた方に「アジサイをみただけで、その名前はわかるのですか?」と聞いてみると「これだけあるのだから、わからないよ。いつもプレートを見ながら育てています」と笑顔で応えてくれました。


目からウロコのアジサイ栽培

当園を管理しているのは、守山市シルバー人材センターの方々。
アジサイについて聞いてみると、驚くべき事実が発覚!! 
単に私が知らなかっただけなのかもしれないけれど…。

それは、色のついた部分が花だと思いこんでいたアジサイは、すべて顎(がく)の部分で、花はその中央にあるということ。

さらに、気候によって変化するものだと思っていた花の色は、土によって変わるらしく、酸性土が強いと青色に、アルカリ性が強いとピンク色になる、という。特に赤くしたいときは苦土石灰をまくといいようです。
ちなみにわが家の庭のアジサイはブルー。酸性土であることを、はじめて知りました。

そんな会話を管理人さんとしていると、どんどん人が集まってきて、次々といろんな質問が投げかけられます。
その一部を紹介してみると…。

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栽培方法を説明してくれた管理人さん
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こうやって挿し木するんだよ、と見せてくれた
Q.うちの庭のアジサイ、一度咲いたきり花が咲かなくなったの。なぜ?

A.アジサイは一度伸びた新しい枝には花芽を付けず、その下の昨年伸びた枝の葉の付け根に花芽を付けます。要するに、今年伸びた枝に花芽が付くとしたら翌年の秋、そして花が咲くのは翌々年ということになります。


Q.アジサイは挿し木で簡単に増えるの?

A.栽培は比較的簡単です。花が咲き終わった頃に、花から2節ほど下の部分で切り戻しをします。花は咲き終わっても散ることなくくっついているので、株のためにも早めに切ってあげた方がよいでしょうね。

挿し木によってアジサイは増えていくことを改めて知りました。 戻ったら一度挿し木に挑戦してみようと思いました。


天然記念物の妙蓮の花に
自然の不思議を実感

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静かに佇む近江妙蓮公園の入り口
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7月が見頃の妙蓮池で

守山市中町の西隆寺大日堂の前には湧水池(大日池、妙蓮池)があり、7月末から8月にかけて近江妙蓮とよばれるハスが咲きます。

昭和40年、滋賀県天然記念物に指定されたこのハスは、おしべとめしべが全て花弁に変化するという珍しい花。

室町時代に円仁が中国より持ち帰り、明治の中頃に絶えてしまいましたが、故・大賀一郎博士が移植先の金沢のものを里帰りさせ、旧地に復活したと伝えられています。

とても珍しいハスなので、機会があれば、ぜひご覧ください。

開花の時期、守山観光協会では、かいわいを周遊する「ハスバス」が運行する予定です。詳細はこちらまでお問い合せください。




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