お楽しみ情報
京滋のくつろぎスポットをご紹介します。京都滋賀にある素敵なスポットがあれば、ぜひ情報をお寄せ下さい。

(10/10/26)

文・写真 北浦加代子

日本最速のパノラマロープウェイに乗って打見山山頂へ

びわ湖の西岸、比良山系の山肌が少しずつ色づいてきました。
今回は、びわ湖が一望できるびわ湖バレイ(打見山山頂)で、爽やかな秋のひとときを過ごしました。

パノラマロープウェイはペットもOK!
晴れた日は愛犬を連れて、楽しんでみてはいかがでしょう。
※ペットは通常往復300円。11/1〜11日まではペット往復無料

地図はこちらをご覧ください。
最寄りのJR志賀駅とびわ湖バレイの間はバスも運行されています

 

雄大なびわ湖を眺めながら
色づく山肌に秋を実感

ロープウェイから望む蓬莱山
開放感たっぷりの秋のゲレンデ
コスモスやすすきが風に揺られて…

眼下に雄大な眺めを魅せてくれる「びわ湖バレイロープウェイ」は、 山麓駅から、わずか3分半で標高1100メートルの別世界まで連れて行ってくれます。2008年2月から稼動しているスイス生まれの最新鋭機種で、一度に121人を乗せてあがって行きます。

今の時期はキャビンからの展望観覧のために、速度を落として運行してくれているとか。ウインターシーズンには白銀の世界になるんだなぁ、などと想像しながら、色づきはじめた山肌にレンズを向けます。

山頂に到着すると一気に視野が広がり、高原にはコスモスの花やすすきが風になびいています。さすがに山頂は肌寒く、山頂駅には防水性のヤッケが用意されていました。

びわ湖が一望できるスカイガーデン展望台に向かいます。展望台では琵琶湖を北から南まで見渡せる雄大なパノラマが広がり、北の湖と南の湖を、ウエストベルトのように仕切る琵琶湖大橋や、ぽっかり浮かぶ沖島、向こう岸には近江富士の愛称で知られる三上山が望めます。


そばには、ドラマティックなシーンが連想される「恋人の聖地」と刻まれたモニュメント『湖空(こくう)の鐘』が建てられています。

特定非営利活動法人地域活性化支援センターが主催する恋人の聖地プロジェクトの一環で選ばれた地のようで、陽の光を浴びると七変化するびわ湖の美しさに2人でうっとり…なんてことになるのでしょうか。
気になって鐘を鳴らしてみると、私の場合、神社の拝礼前に鳴らす鈴のようでした…(笑)。

山頂からのリフトはウインターシーズンから始動するとか
びわ湖が一望できる絶好のロケーション 写真提供:びわ湖バレイ

高原では、渓流や滝を訪ねるコースをはじめ、花や樹木などに触れながら季節の移り変わりが楽しめる4つのハイキングコースがあり、ハイキングを楽しむグループの姿も見受けられます。
ガイド付きのハイキングについてはこちらをご覧ください。

 

ファミリー向きコース
○びわ湖バレイ山上周遊の道=全行程:約3.5km 約3時間

一般向きコース
○夫婦滝・白滝渓流の道=全行程:約6.5km 約4時間
○小女郎ヶ池高原の道=全行程:約6.5km 約4時間

健脚向きコース
○栗原の道 南比良縦走=全行程:約8km 約5時間

 

また、初心者でも気軽に楽しめる人気のノルディックウオーキングなども楽しめるので、運動不足の方や軽く足腰を鍛えてみようという方は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。年齢問わず楽しめます。
ロープウェイ山麓では、ウオーキングをサポートしてくれる専用ポールがレンタル(有料)でき、日本ウオーキング協会認定のウオーキングライフマイスターやノルディックウオーキングインストラクターも同行してくれるイベントも企画しているようです。

「駅長さん」という名のおはぎやさん

写真
すしとおはぎのお店「駅長さん」
写真
亡くなったご主人の声を励みに、毎日心のこもったおはぎを作る堀口千代子さん

びわ湖バレイを後に、JR志賀駅と平行する国道558号線から、比良駅方面に車を走らせます。

比良駅のすぐそばで「駅長さん」と書かれたお店を見つけます。店頭にはあんこやヨモギのおはぎ、お寿司が並んでいます。

店名の由来を伺うと…。

店主の堀口千代子さんのご主人は、平成16年3月に閉鎖された比良ロープウェイの運輸部門の責任者。千代子さんはその側で30年間売店を営んでいたそうで、「閉鎖後、主人は体を患ったのですが、商売を続けるよう励ましてくれて」5年前、自宅の一角に店を構えたのだとか。店名は息子さんによる命名で、病室にいたご主人も快諾だったと語っていました。

今では地元の常連客も増え、今年夏にはTV番組でも取り上げられるほどに…。

よもぎを採りに行ったり、餅米を蒸したり、あんを作ったり、近隣のお客さんや足腰の弱いお年寄りの方に配達したりと、すべてを一人でこなす71歳の千代子さん。
「開店後すぐ主人は亡くなりましたが、私が元気に過ごせているのは店を勧めてくれた主人のおかげ。お客さんはもちろんですが、主人への感謝も込めて作っています」と満面の笑みで話してくれました。

よもぎの風味がたっぷりのおはぎ(1個100円)は、心がほっと温かくなる味わい。サバ寿司は前日予約で1本1800円。ぜひ訪ねてみてください。

その後、JR志賀駅の次の比良駅まで足を伸ばし、ハワイアンなBGMがゆったり流れる癒しの「Rカフェ」でおいしいコーヒーをいただきました。ここはリフレッシュ、リラックス、リゾートをテーマにしたビーチサイドのドッグカフェで、遠方からも愛犬を連れて訪れる人が後を絶たないスポットになっています。


湖西道路のバイパス「比良ランプ」から帰路に着こうと、国道161号線に向かいます。
このあたりは、近江八景のひとつ「比良の暮雪(ぼせつ)」で知られる地。
雪の舞う季節になると、また違った趣で訪れる人の目を楽しませてくれるようです。

写真
コスモスが咲き乱れる山頂で、秋を満喫 スカイガーデン展望台には、互いの愛を誓い合う「恋人の聖地」が
写真
山頂のレストラン「レイクビュー」では、スイス料理のバイキングも楽しめる。11/23まで 121人も乗れるロープウエイの中はこんな感じ。往復券クーポンはダウンロードすれば300円引きに
写真 写真
愛犬と一緒にほっと一息できるRカフェ。敷地内には、わんちゃんたちが楽しめるドックランも びわ湖を見渡せる最高のロケーションで、南国リゾートの雰囲気もたっぷり!