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高機能自閉症 理解深める
■京でセミナー(2010/07/20)

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 高機能自閉症などの障害について理解を深めてもらおうと「高機能自閉症・アスペルガー症候群セミナー2010」(京都新聞社会福祉事業団など後援)が4日、京都市下京区のひと・まち交流館京都で開かれ、保護者や学校、福祉関係者ら約350人が参加した=写真。

 京都府自閉症協会などの主催で毎年開催している。精神科医の近藤直司さんが「発達障害の二次的問題」と題して講演。思春期・青年期にひきこもりをきたす人へは複数機関での支援が必要なことを指摘したうえで、「子どものころは、普通の人が怖がらないことを怖がる傾向が多い。しかし、全般的には所見が目立たず周囲を困らせることも少ないため診断や療育を受けず、青年期になって障害の診断を受ける人も多い」とし、幼児期からの支援の必要性を話した。講演後、分科会も開かれ、受講者は真剣に聞き入っていた。

 参加者の大学教員、澤田早苗さん(27)は「ひきこもりの状況になるまでに、たくさん傷つく体験をしていること、働くことの意味を見出せないでいる人もいることなど、改めて考えさせられた」などと話した。