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復興へ双龍の力を(2011/10/11)

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 仏版画家・観瀾斎(かんらんさい)さん(65)=兵庫県丹波市=の作品展(京都新聞社会福祉事業団など後援)が、京都市南区の東寺・食堂(じきどう)で開かれている。東日本大震災被災者の救済を願う「阿吽(あうん)の双龍(そうりゅう)」など、祈りと優しさに満ちた約200点が並んでいる=写真。

 観瀾斎さんは毎年、東寺で作品展を開いており今回で6回目。「阿吽の双龍」は縦2メートル、横4メートルの大作で、準備に取りかかる矢先に震災が発生したため、復興への願いを込めて制作を思い立ったという。

 会場にはこのほか、七福神や十一面観音など身近な神仏を、穏やかでユーモラスな表情に描いた作品や、四国八十八カ所霊場を描いた「版画へんろみち」など、木版のほか油彩や墨彩も展示されている。

 観瀾斎さんは「阿吽の双龍」について「東方の守護神は青龍なので『今年は竜しかない』と思いました。終了後は被災地で見てもらう予定になっています。力やエネルギーを感じてもらえれば」と話している。  11月25日まで。入場無料。