京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
|
「すべての人が快適に」
京都ライトハウス築2年
ユニバーサルデザイン(UD)の理念を採用して建設された視覚障害者総合福祉施設「京都ライトハウス」(京都市北区)は、建設後二年を検証するフォーラム「ユニバーサルデザインの展開PARTU」を先月十九日、同ハウスで開いた。利用者、職員、建築設計の技師、京都市関連担当者などパネリストが、各立場から新施設を評価、検証した。さらにフロアの利用者などの意見を交えた討論の場となった。その報告と発言をまとめた。(写真=ユニバーサルデザインによる建築後2年を検証するフォーラム/京都ライトハウス) 動線は縦横のみ
検討結果を受けた設計は「単純=分かりやすさ」「安全」「快適」「柔軟」と四つの基準を採用。建物の中ほどにエレベーター・階段と吹き抜けをまとめ、各階を南北二ゾーンに分けた。その中央に廊下を設け、動線は縦横のみとするなど分かりやすくしている(内藤建築事務所・藤原賢二さん)。 ぬくもり乏しく
ライトハウス職員の田尻彰さんは「以前から親しまれた場所に建設できた利点が大きい。これを契機に今後一歩でも前進するとの気持ちを継続させたい」と述べた。フロアからは「弱視者用に視認性サインの設置が必要」「障害者の意見や要望をどうしたら反映できるのか」「建物は立派になったが、人と人のふれあいは逆に乏しくなったのでは」という声が出された。 〔メモ〕京都ライトハウス=04年、新築。鉄筋コンクリート地上4階、地下1階。延べ床面積6117平方m。情報ステーション(点字図書館)、情報製作センター(点字出版部)、視覚障害児デイサービス「あいあい教室」、身障者デイサービスセンター「らくらく」、同通所授産施設FSトモニー、ホールなど機能を総合。
▲TOP
|