京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
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ダンスで気分も晴れやか 野洲で全国大会(2006/11/14)
特定非営利活動法人車椅子レクダンス普及会(黒木実馬理事長)主催の「第9回ふれあいフェスティバル全国大会in滋賀」が、10月末、野洲市の野洲市総合体育館で開かれた。地元滋賀はじめ全国から約900人が集まり、車いすを使う障害者や高齢者とインストラクターらが、体育館の床面いっぱいにダンスの輪を広げた。「ダンスを楽しみながら、全国の仲間たちとすぐに知り合いになれた」と和気あいあいだった。
同普及会は障害者や高齢者が健常者と同じようにダンスが踊れるような社会環境を、と平成7年に活動を開始。11年に特定非営利活動法人に認証されている。現在、本部を東京に置き、全国に約300支部、会員は約5000人。各支部では健常者を対象とした研修会によるインストラクター養成や、地域の福祉施設などで車いすダンスの会の開催など活動している。
滋賀大会には北は青森、南は鹿児島まで67支部が参加。車いすでの参加者は約80人。おそろいの黄色いTシャツ姿で、体育館に勢ぞろいした。その他、昨年に続いて韓国の代表団(白善ヨウ団長)13人が加わり、日韓の親善交流を図った。
音楽演奏には陸上自衛隊第三師団音楽隊が特別参加し、地元の野洲市立中主中学吹奏楽部と合同で計48人という大がかりな編成となった。
大会はフォークダンス「コロプチカ」「オクラホマ・ミキサー」といったおなじみの曲からスタート。車いすの人、インストラクターらがフロア全面に展開し、演奏のリズムに合わせて手と手をとりあったり、ステップを刻んだり、華やかなダンス・パーティーが出現した。その後、休憩をはさんでルンバやワルツなど社交ダンスやフォークダンスの新曲指導まで計16曲を踊った。
横浜から車いすで参加した関口義輝さんは「踊ってると、知らないうちに手や身体が動いているんです。以前動かなかった右手が上にあがるようになり、リハビリになります」と顔をほころばせる。
福知山支部は、2年前、市レクリエーション協会の部会として発足し、会員25人。定期の練習会やダンスの会を続けている。坂田尉智子支部長は「みなさんと踊ってると、すぐに話しができ、知り合える。心も体もいっしょになり、自分も相手も互いに楽しみながら、コミュニケーションができます。京都でももっと普及していけばいいのですが」との感想。
来年の大会を引き受ける青森支部の小島くにさんは「車いすの人といっしょに踊ることを通じて、より広い人の世界が見えてくるんです」と話す。
地元の滋賀からは16支部、172人が参加。6年半の県内の活動を率いてきた吉原昭実行委員長(滋賀県車椅子レクダンス協議会長)は「会場の体育館が広くて、のびのび踊れたのがよかった。その上、大きなスケールの音楽演奏が実現して、気分が晴れやかになれました」と大会をしめくくっていた。
〔メモ〕滋賀県車椅子レクダンス協議会
野洲市永原1―1―114 吉原昭さん。TEL.077(586)0464
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