ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。

ふくしナウ

「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。

シルバー110番

本人や家族相談に応対




高齢者からの電話対応する相談員(1日、中京区・京都府高齢者情報相談センター)
 「シルバー110番」とは、各都道府県から委託を受けて高齢者総合相談センター(都道府県によっては名称が異なる)が、高齢者やその家族の抱えるさまざまな問題に電話で応じて情報提供を行うことです。相談は電話だけでなく、来所でも応じています。

 2000年に介護保険制度が施行され、高齢者からの相談を受ける窓口が広がり、高齢者総合相談センターは現在、京都や滋賀など全国14カ所で実施されています。どんな相談も受けますが、より専門性の高い相談があった場合は、専門機関につなげるなど、相談の整理も行っています。

 京都府高齢者情報相談センターは1987年9月に開設され今年で33年になります。年間600件程度の相談と2000件程度の情報提供を行っています。電話相談は年間で約7〜8割ほどあります。

 電話相談の事例としては近年問題になっている、「子供からの暴言や威嚇で身の危険を感じる」といった高齢者からの相談や、本人からの相談だけでなく子供が独立し「老老介護の親が心配」といった家族からの相談も増えてきている状況です。家庭事情のため他人に知られたくないと思う相談者が安心して心の内を明かし相談できるよう匿名で話をお聞きし、相談者に寄り添った応対に努めています。

 また、自宅で最期まで過ごしたい、住み慣れた地域で過ごしたいと願う人から、自分がどのような人生の終わりを迎えたいかという相談も寄せられます。ご遺族からの「延命についてもっと話し合いをしておけばよかった」「施設に入れたことへの後悔。自宅で過ごしたかったのかもしれない」というものもあります。

 当センターでは、そうした願いにこたえようと家族に残しておくための「エンディングノート」を作成しています。内容については医療や介護、葬儀・墓、財産、後見、相続、遺言などを書き留められるものです(遺言書ではないため法的拘束力はありません)。

 高齢者やその家族の抱えるさまざまな問題に応じていますので、お気軽にご相談ください。

■問い合わせ 府高齢者情報相談センター
075(221)1165(平日の午前9時〜午後4時30分)

京都府高齢者情報相談センター