ともに生きる・福祉のページ
京都新聞掲載「ともに生きる」「福祉のページ」の記事をネット上で紹介するコーナーです。
ともに生きる

子育て応援事業

絵本作家とーく盛況
シャボン玉催し手応え(24/05/14)



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無数のシャボン玉や、とびきり大きなシャボン玉などを皆で飛ばし楽しんだ(2023年11月、滋賀県日野町)=提供写真
 京都新聞社会福祉事業団は、京都府、滋賀県で工夫を凝らして子育てに取り組むグループに一律2万円を助成する「子育て仲間を応援」と、上限15万円でイベントなどを支援する「子育て事業助成」を毎年行っている。2023年度に支援した活動例を紹介する。

 京都府京丹波町の絵本サークル「きいろいばけつ」は、結成20周年記念イベントに亀岡市在住の絵本作家北川チハルさんを招いて11月に地元の和知ふれあいセンターで「絵本トークライブ」を開いた。同サークルは普段から和知小や「わちこども園」などで読み聞かせや、同センターでお話会「えほんはともだち」などを開いている。

 11月のイベントには乳幼児から小学生の親子約60人が参加。子どもらは同センターのアリーナに敷いたマットに座り、大型プロジェクターも使って展開された絵本トークに夢中で聞き入った。代表の藤本英子さん(57)は「事業助成金10万円を含めた予算で、講師を招き、絵本を効果的に展示する面展台も製作できて役立った」と話している。

 滋賀県日野町の必佐地区社会福祉協議会のボランティアグループ「子育てひろば」は11月、草津市に住むシャボン玉のパフォーマーによる「シャボン玉ショー」を地区内の内池公園で開いた。同グループは毎月2回、必佐公民館などで、未就園児と保護者ら十数組が、大型遊具で遊んだり、ハロウィンパーティーやクリスマスパーティーなど季節のイベントを行い、子ども同士の触れ合いや、保護者の情報交換・相談の場としている。

 メンバーの一人、中西眞弓さん(63)は「事業助成に自己資金を加え、人数制限もせず、普段よりも広い地域からの参加があり、大規模にシャボン玉イベントができて、皆で飛ばして楽しめました。近所のお年寄りや通りすがりの人も集まり、写真を撮るなど盛り上がった。その後の『子育てひろば』への参加者増にもつながったかな」と助成の効用を感じている。

 「仲間を応援」助成を受けた京都市右京区の「わたぼうし文庫」は、後藤由美子さん(70)の家を拠点に4人で運営。幼児から小学生の親子を対象に、本の読み聞かせや手作り工作などを毎月行っている。「コロナ禍」もほぼ終息した23年度は室内開催もでき、季節にちなんだ桜もち、フルーツ寒天、月見団子、クリスマスクッキーなどおやつ作りも楽しんだ。手作り工作では、凧(たこ)の絵をかいて組み立てたり折り紙などもした。後藤さんは「小規模な運営だが、継続には補助金が後押しになる」と言う。

 同じく「仲間を応援」助成を受けた「ゆらんこおもちゃライブラリー」は、西京区の西京児童館2階で田畑昌子さん(65)らボランティアが月に2回開いている。未就園児と母親らが対象で、木のおもちゃで遊び、夏にはうちわ、節分には鬼の面作り、折り紙なども楽しむ活動を続けている。

 23年度は「子育て仲間を応援」で82団体(京都市内12、府内37、滋賀県内33)に総額164万円を、「子育て事業助成」で計13事業(市内4、府内3、県内6)に総額83万5千円を助成した。

 24年度の「子育て事業助成」と「子育て仲間を応援」の申請は5月31日まで受け付けている。