2021.10.25
2021.10.25
(2021/10/25)
京都市内の介護や高齢者福祉にかかわる5団体でつくる「よりよい介護をつくる市民ネットワーク」がこのほど、介護者支援を考えるシンポジウムを開いた。介護家族や男性介護者の支援団体、ヤングケアラーの研究者らが、介護が必要な人と介護者を一体化した社会的支援の必要性などを訴えた。
2017年から開いており、今回で6回目。「だまってたらあかん!今こそ介護者(ケアラー)支援を考える」のテーマで、認知症の人と家族の会代表理事の鈴木森夫さんと男性介護者と支援者の全国ネットワーク事務局長の津止正敏さん、ヤングケアラー研究者の立命館大教授の斎藤真緒さんが討論した。
鈴木さんは「介護家族は、自分らしい暮らしが制約されている。このことが本人との関係を悪くさせており、この悪循環をなくすことが課題」と指摘。津止さんは「本人支援が十分ではなく、家族依存になっている。本人も介護者も、ともに当事者として社会的支援の枠組みを用意するという複眼性がいる」と述べた。
斎藤さんは「障害や疾患を抱える家族の中で暮らす子どもをケアラーととらえることで実態がつかめる」とし、「家族の中にしかケアがないことが問題。社会サービスとつながり、家族がケアとともに生きることを考えることが大事」と訴えた。
ビデオ会議システムで開き、全国から約120人が参加した。