2024.06.17
2024.06.17
京滋高僧や宮司の書画、来月7日まで(2024/06/17)
社会福祉に生かすための「墨蹟チャリティー展」が、京都市左京区大原の三千院で「あじさい祭」に合わせて7月7日まで催されている=写真。
京都・滋賀の仏教各宗派高僧、神社の宮司など35人が色紙などに記した書画42点が並んだ。即売された浄財は、京都新聞社会福祉事業団を通じて社会福祉事業に役立てる。
小堀光實・三千院門主は「辛」との文字を縦の長い線で示し、達磨大師が9年にわたって座禅を組んで悟りの境地に至るまでの歳月の表現を通じて、人生の長さを感じさせた。
下鴨神社の新木直人宮司、石清水八幡宮の田中恒清宮司も、それぞれ「静」「清浄」とシンプルで味わい深い筆致の奥に、深い真理や信心の奥儀を伝えた。
訪れた人たちは書画の数々を鑑賞して心が清められたかのような面持ちで、しっとりとした雨を吸った苔(こけ)とアジサイが咲き始めた境内や、特産の赤しそが畑で色づく里の散策を楽しみながら、騒がしい都心部とは異なる世界を五感で受け止めた。