ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

京に来る視覚障害者支援

2022.02.07

  • ふくしナウ

アイヘルパー

アイヘルパー養成講座でアイマスクを付けて誘導の実習を受ける受講生(2017年11月、京都市北区)=提供写真

「ともに生きる」をテーマにした福祉コラムです。

あなたも他府県から観光や研修のため来られる視覚障がい者に「目の提供」をして一緒に京都を楽しんでみませんか!

京都市在住の視覚障がい者にはガイドヘルパーが関わっていますが、他府県からの視覚障がい者には支援体制がなかったことから、京都市民一人一人が関わっていけないかという思いで、私たち市民ボランティアグループ「ユニーズ京都」(京都市北区)が2008年から「アイヘルパー(eye helper)」の名称を付けて活動を始めました。

一人でも多くの市民の人たちに視覚障がい者について知り、理解してもらうためにアイヘルパー講座(座学10時間、実習8時間程度)を開催し、講座修了者の中からアイヘルパー登録者が生まれています。

08年から年12回(平日コースと土・日コースの2コース)、これまでに20回開催し、総計400人以上の人が受講され、講座終了後、これまでに約200人が登録されました。

他府県から京都に訪れる視覚障がい者らの同行や情報提供を行う「おこしやす京都」活動で、アイヘルパーが視覚障がい者と行動した件数は、08年からコロナ禍になる20年までの間で合計550件程度です。多い年で60、70件、少ない年で30件でした。

現在の課題は、アイヘルパーに登録している人たちの高年齢化も進み、登録者数も徐々に減って、現在50人足らずです。

コロナ禍にあって、視覚障がい者からの依頼は少なくなっています。研修などへの同行を少数のアイヘルパーが対応しているのが実情です。

京都に来られることを望んでいる視覚障がい者にとってもコロナ終息が待たれるところですが、受け止めるアイヘルパーの人材不足も課題です。アイヘルパーの登録者のほとんどが60歳以上の人たちです。より多くの市民の人たちに視覚障がい者と気軽に関わってもらえるためにも講座を再開させていきたいと考えています。現在は、コロナウイルスの感染拡大のため、再開の見通しはたっていません。ぜひとも近い将来講座を開催できればと願っています。

アイヘルパー講座やアイヘルパーの活動を通して、見えないことや見えづらいことがどんなことか? 一緒に行動する中で日常的に見えないことから不自由をどう処理しているのか? さりげない声かけが視覚障がい者にはどんなに助けになってものなのか? などを実感してもらっています。

興味や関心のある人は一度ご連絡ください。一緒に活動をしていきましょう。ユニーズ京都075(722)6484

(市民ボランティアグループ「ユニーズ京都」代表 大西正広)