ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

「愛の手で子ら支える」 京都新聞福祉・奨励賞贈呈式

2025.01.28

  • 京都新聞福祉賞・京都新聞福祉奨励賞

 社会福祉の向上に著しい功績のあった個人や団体をたたえる「京都新聞福祉賞」と、福祉の各分野において将来のリーダーとしての活躍を期待する「京都新聞福祉奨励賞」の贈呈式が27日、京都市中京区の京都新聞文化ホールであった。福祉賞に1氏1団体、奨励賞に3団体が選ばれた。
 1965年に「京都新聞社会福祉功労者表彰」として始まり、主催は京都新聞社会福祉事業団と、今年から新たに京都新聞も加わった。
 福祉賞を受賞したのは、共働きやひとり親家庭、生活保護世帯などの子ども支援に携わる花園教会水族館館長で、「NCMジャパン」京都事務所代表の篠澤俊一郎さん(44)=右京区=と、24時間体制で孤独や不安を抱える相談者への傾聴に長年取り組む「京都いのちの電話」(京都市内)。福祉奨励賞は、レモネード販売を通して小児がん患者を支援する「レモネードスタンドPhilia」(上京区)、ひきこもりや就労の課題解決への支援に当たる「コミュニティ・スペースsacula」(西京区)、不登校の児童・生徒が安心して過ごせる居場所づくりに尽力する「Reframe」(中京区)に贈られた。
 式では、同事業団理事長の大西祐資・京都新聞社長が「強い使命感を持って地域福祉を支え、優しいまなざしで多くの人々に夢と希望を与えていただいた」と述べ、賞状を手渡した。
 受賞スピーチで篠澤さんは、子どもの支援は1年や2年では結果が見えず苦悩もあったと振り返り、「大学生や社会人へと成長していく姿を見ると、彼らの人生に少しでも寄り添えることができたと誇りに思う。これからも子どもたちに少しでも愛の手を差し伸べることができるよう活動していく」と力を込めた。(清原稔也)

京都新聞社会福祉事業団ホームページ「京都新聞福祉賞・福祉奨励賞」

【写真説明】京都新聞福祉賞を受賞した篠澤さん(左)=京都市中京区・京都新聞文化ホール 撮影・安達雅文