京都新聞掲載「事業団だより」


京都新聞掲載「事業団だより」

困っている学生さんのために
左京の男性、亡き妻の遺志継ぎ寄付(2023/06/05)


「困っている学生さんのために」とこのほど、京都市左京区の杉本英夫さん(90)が妻の遺志により500万円を公益財団法人京都新聞社会福祉事業団の「愛の奨学金」にと寄付した。

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妻の生枝さん=写真=は今年2月11日に81歳で亡くなった。同志社大学に通っていた当時に父親が入院したことで学費に困り、家庭教師をして学費を稼ぎ卒業したという。

1982年に結婚し、専業主婦で過ごした。生枝さんの母和気子さんが遺贈寄付をしていたこともあり、亡くなる前に病床で「遺産は恵まれない子どもたちのために役立てて」と話していた。英夫さんは、妻の遺志を実現させようと寄付先を探して同事業団の職員に「愛の奨学金」の話しを聞き、給付型であることや学費に困窮する学生に使われることに共感をした。

寄付の手続きを済ませた英夫さんは「本人の最後の望みをかなえることができた」と涙ぐんでいた。