2020.09.28
2020.09.28
日本人ろう者として初めて世界最高峰のエベレスト(8848メートル)に登頂した登山家の田村聡さん(55)=東京都=がこのほど、京都市中京区で講演した。登頂の苦労や喜びを振り返りながら、「勇気と努力」大切さを強調した=写真。
聴覚に障害のある田村さんは13歳で登山を始めた。エベレスト登頂を目標に経験を積み、2016年5月に3回目の挑戦で成功した。
手話と映像での講演で、自然の厳しさのほか、登頂を手伝った現地シェルパとの意思疎通の難しさを紹介した。身振り手振りや英語での筆談だったが、「シェルパも理解しようと努力してくれた」と感謝した。
現在、7大陸の最高峰登頂に挑んでいる。「障害があってもなくても勇気と努力で可能性は切り開ける。今後もチャレンジを続け、世界中にこのメッセージを伝えたい」と語った。
講演会は、聴覚や視覚に障害のある人たちでつくるデフブラインドエンターテインメントネットワーク(伏見区)が主催し、約50人が参加した。