幻想的でユーモラス/自閉症のアーティスト（2022/07/18）

油絵と詩の創作で知られる京都市在住のアーティスト北村こうさん(59)の個展が上京区のart space co‐jinで始まった＝写真。

北村さんは自閉症を抱え、南区の授産施設で働きながら創作を続けている。展示は、動物の特徴と人間に知性を兼ね備えた理想の生命体｢ＨＵＭＡＮｉＭＡＬ｣を描いた21点。雪の山荘前のテン、サッカーを楽しむトラ、満月を見上げるヤギの女性など、幻想的でどこかユーモラスな作風が特徴的だ。

北村さんは大谷大を卒業後、詩作を始め、50代で京都芸術大で洋画を学び、才能を開花させた。ＳＮＳ(交流サイト)に毎日詩を投稿しており、今回はその中から12編をピックアップし、絵と併せて紹介している。

展示を担当したスタッフの髙野郁乃さん(35)は｢重ね塗りができる油絵の特性を生かし、味わい深い作品に仕上がっています｣と魅力を話す。入場無料。９月25日まで、前10時～後６時(月曜休み)。co‐jin　050(1110)7655