ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

障害者スポーツ振興や 子ども食堂などを支援 28日から受け付け

2024.11.25

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歳末ふれあい募金

 京都新聞社会福祉事業団は恒例の「歳末ふれあい募金」を28日から12月27日まで受け付ける。1965年度から始まった募金は個人をはじめ学校や企業、宗教団体などから多くの善意が寄せられ、昨年度は1397件、2952万円が集まった。京都府、滋賀県の福祉施設・団体への設備助成や活動を支援する事業、介助用車いす贈呈、障害のある人の工賃増への取り組み助成、子育て応援など地域福祉の充実に活用されている。


 子育て応援事業助成は、「空き家バンク京都子ども食堂」(京都市南区)が、京都フィルハーモニー室内合奏団を招いたコンサートに活用した。演奏を楽しんだ子どもたちに提携事業所からの弁当が渡された。
 空き家再生に取り組む会社の鈴木一輝代表と、子育て世代で副代表の井上久美さん(40)、双子の姉・平木美幸さん(40)が、子ども食堂を2022年から始めた。鈴木さんの社と関わりがある京都駅近くの町家数棟に分かれておよそ1カ月に1度ペースで催し、各回の定員100人は予約を受け付けた直後に埋まるという。近くの女性などボランティアが食事を調理し、大阪総合保育大で児童保育を学ぶ吉浪隼人さん(19)も運営スタッフとして企画や情報発信を担う。食材を提供する企業や団体は100を超えた。ひとり親家庭の支援にも取り組む。

2周年感謝祭を催した空き家バンク子ども食堂のスタッフ(7月、京都市南区)=提供

 放課後児童を対象にした子どもCAFEでは立命館大のボランティア学生が勉強を助ける。7月には2周年の感謝祭を公園で開いた。井上さんは「個人の夢として、広い部屋で大勢が食事する楽しさを共有できる場を設けることができれば」と思い描いている。
 支援やボランティアは、空き家バンク京都子ども食堂075(644)7613で受け付けている。


 ふれあい募金を活用して開催されているのが、京都障害者スポーツ振興会や京都府、市、京都新聞社会福祉事業団など8団体が主催する「全京都障害者総合スポーツ大会」だ。6月から10月までに卓球バレー、フライングディスクなど7競技を終えた。コロナ禍中は「密」を避けるためにさまざまな制約があったが「今年は全競技の日程がほぼ従来の形で開催できた」と、京都障害者スポーツ振興会の中村芳道事務局長は話す。
 来年は全国大会が滋賀県を会場に開かれる。今年は滋賀と京都の卓球選手が合同で練習した。「府県の枠を超えて選手が交流し、技量を高め合う『横』のつながりが広がっていく機会になれば」と中村さんは期待する。

全京都障害者総合スポーツ大会の初日に繰り広げられた卓球バレー(6月23日、京都市北区・島津アリーナ京都)

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 歳末ふれあい募金は京都新聞社会福祉事業団や京都新聞社滋賀本社・総支局、京都新聞販売所への持参、または振り込み、現金書留で受け付ける。京都銀行、京都中央信用金庫、京都信用金庫の協力で、窓口に設置の専用用紙での振り込みは手数料免除になる。所得税額控除など税優遇もある。同事業団のホームページとモバイルサイトを通じて電子決済も受け付けている。問い合わせは同事業団075(241)6186まで。