ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

施設の子に手打ちそば振る舞う

2025.01.13

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 京都市西京区の児童養護施設「平安徳義会養護園」に昨年末、そば打ちを習う人たちが訪れ、打ち立てのそばを振る舞った。子どもらも「やってみたい」と生地こねなどを体験し、「新しい年も穏やかに健やかに」と願い、香り豊かなそばを味わった=写真
 訪れたのはそば店「有喜屋」(中京区)社長で国の「現代の名工」受章者の三嶋吉晴さん(68)と、三嶋さんが主宰する塾の有志ら16人。三嶋さんの「伝統食の本物の味を伝えたい」という思いで20数年前から始め、塾生も日ごろの練習の成果を発揮し、社会貢献しようと続けている。
 三嶋さんらは、そば粉に卵水を混ぜて大きな木鉢で生地をこねる作業から始め、手のひらやめん棒で生地を薄く伸ばす「のし」、細く均一に切る様子を披露した。三嶋さんが子どもたちと気軽に言葉を交わしながら、伸ばした生地をこま板で抑えつつ、そば切り包丁で1㍉余りの細かさに素早くリズミカルに切りそろえると歓声が沸いた。三嶋さんは「子どもらのおいしいの言葉がうれしい」と言い、毎年のように参加している塾生の池尻守さん(64)も「笑顔でお代わりしてくれるので楽しい」と話していた。