ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

活動通じ社会参加支援

2025.05.05

  • ふくしナウ

《ボランティアコーディネーター》

  1995年1月に発生した阪神淡路大震災では、全国から大勢のボランティアが被災地に駆けつけ、復旧・復興を支援しました。ボランティア・市民活動の広がりと重要性が認識される契機となり「ボランティア元年」とよばれました。あれから30年、福祉、教育、環境、スポーツなど多様な分野でボランティア活動が展開されています。

 症状は不注意、多動性、衝動性からなり、不注意が目立つ状態、多動・衝動性が目立つ状態、そしてこれらが混ざり合って見られる混合状態、の3状態があるとされています。

 そうしたボランティア活動に関わる人を増やし、ボランティアやボランタリーな活動の振興に努めるスタッフがボランティアコーディネーターです。社会福祉協議会が運営するボランティアセンターをはじめ、大学や病院、福祉施設、民間組織など多様な機関で人と人、人と活動をつなぐために配属されていることがあります。

ボランティア活動についての相談にのるボランティアコーディネーター=提供写真

 ボランティアコーディネーターの役割とは、「ボランティアと求める側との関係を調整する」「ボランティア活動希望者が、活動を通じて社会参加できるように支援する」ことです。ボランティアと求める側の双方が対等な関係を作ることや、新しい活動を創出するサポートなども求められています。

 また、「令和6年能登半島地震」や各地の災害でも、ボランティアによる支援活動が、被災地の復旧・復興を支える重要な役割を果たしています。具体的な活動は避難所での支援、物資の仕分け・配布、土砂や家財道具の片付け、被災者の心のケアなど多岐にわたります。ボランティアコーディネーターは、被災地域・住民に寄り添いながら、ボランティアとつないでいます。

 京都市福祉ボランティアセンターでは、高齢者や障がいのある人、子どもなど福祉に関わる分野を中心に、区ボランティアセンターと連携し、ボランティア活動の振興に取り組んでいます。近年の傾向として、社会的孤立や障がい、マイノリティー、依存症など生きづらさや困難を抱える人の団体からの相談・利用が増えており、無料または安価で利用できる施設・設備の整備や、情報発信などの支援が求められています。

 また、生きづらさを抱える当事者や家族自身が語り、発信する講座「思いを聴く~当事者・当事者家族の声~」(奇数月の開催)や福祉教育を通して、地域共生社会の実現のための理解促進と当事者の社会参加の機会をつくることもコーディネーターの大切な役割です。

 ボランティア活動に関する相談などは京都市福祉ボランティアセンター075(354)8735で受け付けています。

(京都市福祉ボランティアセンター)