2025.09.01
2025.09.01
《世界アルツハイマー月間》
公益社団法人「認知症の人と家族の会」では、毎年9月を「世界アルツハイマー月間」として、全国各地で認知症に関する啓発活動を行っています。この取り組みは、国際アルツハイマー病協会(ADI)が9月を「世界アルツハイマー月間」と定めていることに基づいています。ADIの加盟団体である「認知症の人と家族の会」もその趣旨に賛同し、全国で講演会の開催、啓発リーフレットや資料の配布などの活動を展開しています。これらの活動を通じて、認知症への理解を広め、本人と家族が安心して暮らせる社会を目指しています。
2024年1月に施行された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」では、9月を「認知症月間」と定めています。これに伴い、本年度は当会も厚生労働省が設置した「令和7年の認知症月間等に係る普及啓発資材検討委員会」に構成員として参加し、啓発資材の作成や普及啓発活動に取り組んでいます。

一方で、家族の介護を日常的に担う「ケアラー」にも孤立防止など支援が必要であることから、京都市では「京都市ケアラーに対する支援の推進に関する条例」が同年11月に制定されました。当会京都府支部も含め約60団体参画する「京都市ケアラー支援推進協議会」が設置され、ケアラー支援の具体化に向けた議論が始まっています。
アルツハイマー病に対する疾患修飾薬が承認されたことも含めて、認知症の人や家族を取り巻く環境が大きく変化している中、9月21日は藤田医科大学医学部認知症・高齢診療科教授の武地一医師によるMCI(軽度認知障害)をテーマにした講演会を中京区で開催します。
京都府支部では、アルツハイマー月間に限らず、毎月1回「つどい」(認知症の人やご家族が集まり、情報交換や語り合いを行う会)を開催しています。全国どこからでも参加できるオンラインのつどいも、月1回開催しています(詳しくはホームページをご覧ください)。また、京都府認知症コールセンターでは、一人で悩みを抱え込まないよう、フリーダイヤル(0120)294677にて相談を受け付けています(平日午前10時~午後3時)。
私たちは、認知症の人とその家族、そして地域で暮らすすべての人々が、安心して暮らせる社会の実現を目指しています。認知症について「知ること」から、共に支え合う社会づくりは始まります。9月のアルツハイマー月間をきっかけに、認知症への理解と応援の輪がさらに広がっていくよう取り組んでまいります。
(認知症の人と家族の会京都府支部)