ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

交流する楽しさ 表情豊かに表現 最優秀賞は西村知紗さん(26/03/30)

2026.03.30

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京都手話フェスティバル

 京都府聴覚障害者協会と京都新聞社会福祉事業団の主催による第21回京都手話フェスティバルが21日、京都市中京区のハートピア京都で開かれた。最優秀賞に、「チャレンジ!」をテーマにした亀岡手話サークル「年輪の会」の西村知紗さんを選んだ。劇団「あしたの会」の蒲原敏光さんによるアトラクションでは、会場から飛び入り参加した人たちがパントマイムに挑戦し、ステージを盛り上げた。

 高校生以上の一般の部9組12人、子どもの部13人が手話を学ぶ喜びや交流のエピソードを手話で表現した。2月8日の当初開催予定は大雪の影響でこの日に延期されたこともあり、動画でのスピーチも含まれた。

 「手話勉強中」と表記したバッジをカバンにつけて交流のきっかけづくりにいかす手話サークルのメンバー、人工内耳との相性がぴったりで活動的になった友人のことを語った健聴男性、東京2025デフリンピックの応援で気持ちが熱くなり旗が折れるほど振った女性などがそれぞれの体験を表情豊かに表現した。

蒲原敏光さん=左端=のアトラクションでは、会場から飛び入り参加もあった(京都市中京区、ハートピア京都)

 高校の人間科学科で子どもと交流を重ね、手話パフォーマンスの全国大会に挑戦した思いを述べた高校生、ろう者のドライバーが京都で世界各国の人を迎える夢を語ったタクシー会社勤務の男性も続いた。

 審査の間にアトラクションが行われた。ドイツ人のパントマイムを見てその世界に引き込まれた蒲原さんは、1980年に京都ろう者劇団「ひびき」を結成、劇団「あしたの会」に参加して45年以上演劇活動を続けている。

 この日は「大人の修学旅行」を題材に、京都の仁和寺を訪問する様子を、つけヒゲやカバン、ステッキ、ハット、ぬいぐるみなどの小道具を用いてチャップリンを連想させるユーモラスなパントマイムで表現した。

 ワークショップには会場から高校生を中心に5人が飛び入りで体験参加した。蒲原さんとともに壁があるかのように両手を動かしたり、綱を引っぱる姿をしたりパフォーマンスすると、客席から両手をかざして振る拍手が送られた。

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 入賞者は次の皆さん。

 最優秀賞 西村知紗▽優秀賞 島田侑璃奈▽京都新聞社会福祉事業団賞 中上元幸▽敢闘賞 高岡やよい

 講評した吉田航審査委員長は、賞の対象外だった子どもの部出場者がとても上手で、大人になってさらに手話を広めていくことに期待を寄せた。

 手話による「デフバスケ」などにチャレンジした経験をスピーチして最優秀賞に選ばれた西村さんについて「本番前は緊張していたが発表の時はぱっと手話され、審査員も納得の賞です」とたたえた。

 さらに、手話施策推進法の施行やデフリンピックの開催などこの1年の動きに触れて「ろう者が手話でつながる社会になってほしい」と、未来への希望と願いを吉田委員長は語った。

(秋元太一)