ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

発達・療育・就労まで支援 しんどい時は「帰っておいで」 (2026/08/10)

2026.08.10

  • 広がる 地域の輪

NPO法人「こらぼねっと京都」

 長岡京市のNPO法人「こらぼねっと京都」は、障害のある人たちの「自己選択・自己決定」と社会の中での自立を目指して多様な支援事業を展開している。

 理事長で統括施設長の伊藤美恵さん(66)が1991年に同市内で「ワークハウスぽろろん」を開設し、京都市や乙訓地域の就学前幼児の親子約20組を対象に、母子教室や体験塾の有償プログラムをスタート。99年には「ガイドコミュニケーションセンターふらっと」を立ち上げ、公共交通機関による外出支援も始めた。

 障害者支援の法制度の変遷に応じて2003年に「有限会社コラボねっと・京都自立支援センター」を設立、障害のある18歳までの児童生徒に対して居宅介護、移動支援、児童デイサービス(療育事業)を始めた。さらに06年にはマンションの3部屋を借りて共同生活介護事業「昴(すばる)」を開始。10年にはNPO法人化して、居宅介護、移動(外出)支援、共同生活介護の対象を成人まで拡大した。伊藤さんは「この約30年は、障害者福祉や子育て支援に関わる制度が変わり、それに応じて手探りでやってきた感がある」と振り返る。

センターの職員と話しながら自分の選んだ遊びを楽しむ子どもたち(7月9日、長岡京市)

 支援対象者の年齢が進むとともに、「一般企業で働きたい」という希望などに対応し、15年には就労訓練とその人にあった職場や実習先を探すことなどを行う就労移行支援事業「ステージ」を開所。22年に就労定着支援、25年に就労選択支援と事業を拡充した。伊藤さんは「障害という言葉ではくくれない個性と特徴を持った人とその家族と長年関わってきた。人生の折々の触れ合いの中で子どもが変化していくのを見て、支援し続けたいと思ってきたので就労にも関わることに」と経緯を説明する。

 さらに「人はいつでも、どんな状況にあっても成長したいと思っていると私たちは信じています。そのために各自が自分で選び、決めることができる機会を提供するのが私たちの目的。ある時点で『しんどさ』を持っていてもそこから巣立っていく人たちもいる。また『しんどく』なった時に帰ってこられる場でもありたい」と続けた。

 さまざまな障害のある子の学齢期前の発達支援や放課後等デイサービスとして歳までの療育事業を行っている。具体的には絵本の読み聞かせや各種の工作・美術活動、料理や音楽療法などの実践と独自の教材を自分で選んで使う学習などを各自が週1回のペースで続けている。

 「療育というのは社会に巣立つためのソーシャルスキルトレーニング、社会適応訓練。社会人の基礎になる経験を重ねていってほしい、その機会を提供したい」、「ルールを踏まえて他人とやり取りできたり、道具の扱いなども体験させる、特に後片付けや整理整頓も重視しています」と伊藤さん。「自分の苦手を受け止めることができることが大切。苦手があるのは、得意を見つけられるということだから、マイナスではない。『手伝って』、『助けて』と言えることにつながる。それはまた自分の世界を作ることができ、持つことができること。今の時代だからこそ特に大切ではないか。自己肯定感を育てていけるよう取り組みを進めています」と結んだ。

NPO法人「こらぼねっと京都」

長岡京市長岡1丁目の現事業所施設は2023年9月に新築、移転。職員約35人。相談支援センターを設け、障害福祉サービス等利用計画や障害児支援利用計画についての相談や作成支援事業も12年から行っている。075(953)4452。ホームページはhttp://www.kyoto-collabo.com/