ともに生きる [TOMONI-IKIRU]

障害有無なく広がる輪

2026.09.07

  • ふくしナウ

《ボッチャ》

 「ナイスショット!」「惜しい!」京都市障害者スポーツセンターで開催するボッチャの体験会や大会では、一投ごとに声が飛び交います。初対面の参加者同士が拍手を送り合い、試合が終わる頃には笑顔で会話が生まれる。私はボッチャに携わる中で、こうした温かなつながりを何度も目にしてきました。

 ボッチャは、赤と青のボールを投げたり転がしたりして、白いボール(ジャックボール)にどれだけ近づけられるかを競うスポーツです。ルールはシンプルですが、相手のボールをはじき出したり、自分のボールを有利な位置に置いたりと戦略性が高く、最後の一投で逆転することもあります。

体験会でボッチャを楽しむ参加者たち=提供写真

 ヨーロッパで生まれたボッチャは、重度の脳性まひなど、四肢に障害のある方の競技として発展し、パラリンピックの正式競技になっています。また、現在では障害の有無や年齢に関わらず誰もが参加できるインクルーシブなスポーツとして広がりを見せています。自分でボールを投げることが難しい場合は勾配具(ランプ)を使うなど、一人ひとりに合った方法で楽しめることも大きな魅力です。

 昨年、京都市から初めて全国障害者スポーツ大会のボッチャ競技に選手を送り出しました。全国の舞台で戦う選手をさらに増やしたい。そのためにも、障害の有無に関わらず、より多くの方にボッチャの楽しさを知っていただけるよう、体験会を開催しています。

 また、ボッチャに加えて、当センターが独自に考案した「スクエアボッチャ」の体験会も開催しています。スクエアボッチャは、子どもから高齢者まで、障害のある人もない人も一緒に参加できるよう、ボッチャのルールを簡略化し工夫した新しいスポーツです。コートを囲みながら声を掛け合い、応援し、自然と交流が生まれるその光景は、スポーツが地域にもたらす〝人と人をつなぎ、世代や障害の有無を越えて関わりを生み出す力〟を実感させてくれます。

 これからも「ナイスショット!」から始まるつながりによって、地域の中で人と人が出会うきっかけになることを願っています。ボッチャを通して、出会いと交流の輪を広げてみませんか。ぜひ京都市障害者スポーツセンターで、その楽しさを体験してください。

(京都市障害者スポーツセンター 畑本直之)