コラム「暖流」

2025.08.11
人の中に敵をつくらず
もみじヶ丘病院院長、精神科医 芝 伸太郎
医学部学生の頃の精神科臨床実習で、外来で大御所先生の外来診察に陪席しました。主治医の指導に従おうとしない患者Aさんの態度に業を煮やした大御所先生が「医者の声は天の声」と一喝したところ…

2025.07.28
ケアとケアラーのコミュニティ
立命館大名誉教授 津止 正敏
選挙の余韻に浸る間もなく目の前の課題に煩悶(はんもん)している。ケアとケアラーのコミュニティのこれからだ。山科区介護者の会「はげましの会」が30周年の節目の…

2025.07.22
運転のこころ
僧侶・歌手 柱本 めぐみ
過日、運転免許証の更新に行きました。おかげさまで優良運転者ということで京都駅前での手続きができ、さして待たされることもなく、気楽な気分で手続きが…

2025.07.15
「やめよう、面会制限」再び
ACT-K主催、精神科医 高木 俊介
病院・施設の面会制限が相変わらず続いている。コロナが5類になってから、ちょうど2年の今年5月に全国の大学・日赤病院について再度調べたところ、昨年9月の調査からほとんど改善されて…

2025.06.30
砂場で学ぶ
イラストレーター・こどもみらい館館長 永田 萠
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』。この印象的なタイトルの本を知った時、作者ロバート・フルガムは幼児教育の専門家だろうと思った。まさに真髄に迫る言葉だった…

2025.06.23
カラーレスサチュレーション
平等院住職 神居 文彰
物理的臭気ではなく作品から醸しでる香気である。むかし読んだ米芾(べいふつ)を主人公にした美術漫画の影響であろう。楽器の描写があれば音が身体を駆け巡るイメージである。徽宗(きそう)帝のように芸術∨社会ではないにせよ、白洲正子のように美しいものに…

2025.06.16
令和の米騒動
問題発言で辞職した江藤拓氏に替わって小泉進次郎氏が農林水産大臣となった。小泉大臣は、コメの店頭価格を「5㌔2000円に下げる」とし…

2025.06.10
やり返さない生き方
真宗大谷派僧侶 川村 妙慶
「なぜ人を殺してはいけないのですか?」。そんなメールが私のもとに届きました。私は、すぐに答えず、「あなたはどう思いますか?」と問い返し…

2025.05.26
地域で支える縁の下
もみじヶ丘病院院長、精神科医 芝 伸太郎
当事者を地域で支える図表で、当事者を中心において、そのまわりに円形に支援者を配置するものがよく使われます。支援者としては「ケアマネ」「保健所」「家族」「市役所」「民生委員」「福祉施設」「医療機関」等が並べられ…

2025.05.19
介護しているのは誰か!?
立命館大名誉教授 津止 正敏
今年の厚労省の国民生活基礎調査が6月5日を基準日にして実施される。福祉行政の基礎資料を得るために行われる基幹調査だが…